フィンランド:オルキルオト3号機用計測制御系の工場出荷試験が完了
フィンランドのティオリスーデン・ボイマ社(TVO)は7月30日、建設中のオルキルオト原子力発電所3号機(OL3)(PWR、172万kW)について、計測制御(I&C)系の工場出荷試験が完了し、フィンランド放射線・原子力安全庁(STUK)から承認を受けたと発表した。次の段階としてはI&Cをサイトに移送し、プラントの起動プロセスに併せて試験を実施することになる。OL3は世界初のアレバ社製・欧州加圧水型炉(EPR)として2005年に着工したものの、当初予定されていた2009年の完成は大幅に遅延。近年の遅れの一因となっていたI&C系の承認問題がクリアされたことから、現在のスケジュールである2018年末の通常運転開始がいよいよ現実的なものになってきた。TVOによると工場出荷試験は、建設工事を請け負った仏アレバ社と独シーメンス社の企業連合がドイツ・ユーランゲンで保有する試験施設を使って、I&C系の機能を確証するために昨年4月から行われていた。I&C系が通常運転中の原子炉を監視・制御するシステムである一方、安全系は潜在的な事故時の安全機能を制御。同社は今年末までこれらのシステムの試験を実施し、来年には運転認可を申請、その後の燃料装荷と原子炉の起動まで作業を進めていきたい考えだ。