英規制当局:UK-ABWRの設計認証審査スケジュールを調整
英国原子力規制局(ONR)は7月31日、日立GE社の要請により、同社製UK-ABWRの包括的設計審査(GDA)の日程を当初計画から若干調整すると発表した。GDAは英国の原子炉新設計画で建設候補となっている設計の認証審査に相当し、全4ステップにわたる。UK-ABWRについては総合的な評価作業である第3ステップの審査が昨年夏から進行中。2017年12月にはすべての審査を終えて最終的な設計容認確認書(DAC)を取得するという日程に変更はなく、8月末までの予定だった第3ステップ期間を10月末まで延長する一方、その分、第4ステップ期間を短縮することになると説明した。
ONRは今年6月、DACの発給において必ず解決する必要がある規制上の重要課題(RI)をUK-ABWR設計について初めて提起。通常運転時における核分裂生成物の挙動と放出量、および種類に関するものだったが、7月中旬には2件目のRIを同設計の確率論的安全解析(PSA)に関して提起した。審査日程の調整は、これらの課題について綿密な対応を取るためのものと見られている。
日立GE社は2012年に買収したホライズン社を通じて、英国西部のウィルファとオールドベリーの2サイトで少なくとも合計540万kWの原子力発電設備建設を計画。採用予定の130万kW級ABWRについて、安全セキュリティと環境保全、放射性廃棄物管理の面から英国の規制基準に準拠しているかの審査を受けている。