ロシア:建設中のロストフ3号機で100%出力での包括的安全試験完了
ロシアの原子力総合企業ロスアトム社は8月25日、黒海北部に立地するロストフ(旧ボルゴドンスク)原子力発電所の3号機(PWR、110万kW)で、100%出力での包括的安全試験が成功裏に完了したと発表した。通常の出力レベル下で主要機器や補助システム等の機能を確認したもので、連邦環境・技術・原子力監督庁(ROSTECHNADZOR)の検査官が同炉の設計要件や法規制の遵守状況に関する意見報告書を作成中。こうした状況から、同炉が国内30基目の商業炉として営業運転を開始する準備が整ったとしている。同炉の建設工事は2009年10月に開始され、2014年11月から起動プログラムの第一段階に移行。同年12月末に国内送電網に初めて接続された後、出力を30%、50%、75%、90%と徐々に上げていき、7月半ばに定格出力に到達していた。
同発電所では1、2号機(各100万kW級PWR)がそれぞれ2001年と2010年から営業運転を開始。2010年6月に着工した同4号機(100万kW級PWR)の建設工事も順調に進展しており、5月末に原子炉容器が建設サイトに到着した。営業運転の開始は2017年の予定となっている。