中国:防城港1号機で燃料の初装荷が完了
中国広核集団有限公司(CGN)は9月6日、広西省の防城港原子力発電所で1号機(PWR、108万kW)の燃料初装荷が完了したと発表した。2日に国家核安全局(NNSA)から許可を受けた後、157体の燃料装荷を開始していたもので、年内にも起動すると予想されている。中国では8月中旬にCGNの紅沿河3号機が国内26基目の原子炉として営業運転の開始条件をクリア。同発電所で後続の紅沿河4号機の温態機能試験が4月に完了した。また、7月下旬に中国核工業集団公司(CNNC)の福清2号機が初臨界を達成。8月下旬には同じくCNNCの昌江1号機で燃料の初装荷を実施している。
広西省チワン族自治区にある防城港発電所は中国の原子力発電所サイトとしては最西端に位置し、ベトナムとの国境も近い。2010年7月にⅠ期工事として1、2号機の起工式が行われており、総工費はCGNと広西投資集団公司がそれぞれ、61%と39%を出資。これら2基の設計はフランスの技術をベースにCGNが開発した第2世代改良型の「CPR1000」となる。同サイトでは最終的に6基の建設が計画されており、Ⅱ期工事にあたる3、4号機については昨年12月、CGNとCNNC双方の第3世代設計を融合して開発した「華龍一号」の実証炉プロジェクトの1つとすることが決定している。