WH社:閉鎖された独フィリップスブルク1号機の原子炉圧力容器解体契約を受注

2015年9月10日

閉鎖された1号機(=左側のBWR)と稼働中の2号機(PWR)は、ともに独シーメンス社製©EnBW社

閉鎖された1号機(=左側のBWR)と稼働中の2号機(PWR)は、ともに独シーメンス社製©EnBW社

 東芝傘下のウェスチングハウス(WH)社は9月8日、福島第一事故を受けて2011年8月にドイツで閉鎖されたフィリップスブルク原子力発電所(=写真)1号機(90万kW級BWR)の原子炉圧力容器と炉内構造物の解体契約を、同発電所を所有するEnBW社から受注したと発表した。契約額は明らかにしていないが、地元ドイツのニューケム技術エンジニアリング・サービス社(NTES)社、および原子力サービス(GNS)社との企業連合として、これらの作業を請け負ったとしている。

 同契約の作業範囲は、周辺構造物を含む原子炉圧力容器と炉内構造物の分割のほか、これに関連する機器の製造と計画立案など。発表によると、WH社はすでに、その他の解体プロジェクトで長さ300m以上もの高放射化機器を先進的な分割プロセスで切断した経験があり、処理した物質の総量は60トン以上にのぼる。今後、フィリップスブルク発電所が立地するバーデン=ビュルテンベルク州の環境・気候・エネルギー省から廃止措置許可が下り次第、EnBW社の指示の下で作業を開始する計画だ。