台湾電力:大型台風上陸に備え稼働中原子炉の出力を20%に低下
台湾電力は9月28日の午後6時頃、大型台風「杜鵑(台風21号)」の上陸に備えた予防的措置として、稼働中の原子炉3基の出力を予め20%まで低下させたことを明らかにした。最大瞬間風速60メートル以上という同台風は、同日の午後6時前に台湾北部の宜蘭県蘇澳に上陸。これに先立ち台湾電力では、強風の影響を受けた送電線が原子炉トリップを引き起こす可能性を避けるため、同日の午後2時半過ぎから第1(金山)原子力発電所(60万kW級BWR×2基)の2号機(1号機は定検中)と第2(國聖)発電所1、2号機(各90万kW級BWR)の出力降下を開始していた。一方、台湾南端に位置する第3(馬鞍山)原子力発電所(90万kW級PWR×2基)は同台風の影響圏外にあったため、定格出力で発電を継続した。
同台風により、台湾では59万戸が停電。このうち、宜蘭県で停電したのは10万2,000戸、台中市では5万3,000戸、新北市では3万7,000戸だったとしている。