米TVA:ワッツバー2号機で主要な起動前試験の1つが完了
米国のテネシー峡谷開発公社(TVA)は9月24日、ワッツバー原子力発電所で99%完成した2号機(PWR、120万kW)の主要な最終起動前試験の1つを完了した。米原子力規制委員会(NRC)から運転認可を取得し燃料の初装荷を始める前に実施が義務付けられているもので、原子炉の工学的安全性を1週間かけて系統的に確証したという。1970年代に着工した同炉は1985年に建設工事が一旦停止。2008年に始まった完成工事は、建設・運転一括認可(COL)を必要としない古い許認可システムの下で進められている。TVAの見通しでは、今年末から来年6月までの間に営業運転を開始することになっている。
今回のテストでは具体的に、原子炉の自動停止システムや炉心防護システムが設計通り機能するかなど、様々なシナリオの下で確証しており、従業員や地元住民の安全と健康影響についても点検した。同炉で起動した安全系が1号機の運転に影響を与えないことも確認できたとTVAは指摘。原子炉2基で構成される発電所においては内部の調整とコミュニケーションが重要で、サイトの従業員が2号機の安全運転といった役割に集中可能であることが証明されたとしている。