中国:海南島初の原子力発電所、昌江1号機が初併入
中国核工業集団公司(CNNC)は11月9日、海南省で建設中だった昌江原子力発電所1号機(65万kW、PWR)を7日の午後7時過ぎに初めて送電網に接続したと発表した。機器類のパラメーターが通常モードの安定した状態にあることは国家核安全局(NNSA)が確認。中国南端に位置する海南島初の原子炉として、年内にも営業運転に入ると見られている。秦山原子力発電所Ⅱ期工事の設計(60万kW級PWRの「CP600」)を参照した昌江1、2号機の建設工事は2010年4月と11月にそれぞれ開始され、1号機では今年8月に121体の燃料集合体を初めて装荷。10月12日には初臨界を達成していた。2号機の建設も順調で、CNNCは2016年にも営業運転を開始するとの見通しを明らかにしている。海南省政府は初併入に対する祝辞の中で、同発電所が省内最大の投資計画であり、最先端技術を採用した環境に優しいエネルギー・プロジェクト第一号である点を指摘。完成すれば電力不足の軽減により島内の経済成長が促進されるとともに、島内のエネルギー供給構造改善や、クリーン・エネルギー構築の重要基盤になるとの見解を表明している。