英国とインド:エネルギーと気候変動に関する連携で合意
英国とインドの両政府は11月12日、地球温暖化への取組、および合理的な価格による確実で持続可能なエネルギー供給促進の重要性を再確認し、両国が連携してこれらに取り組んでいくことで合意した(=写真)。インドのN.モディ首相による英国公式訪問に合わせて共同声明を発表したもので、民生用原子力分野においても両国間の協力を促進するため、2国間原子力協力協定と了解覚書の調印にむけた交渉が完了したことを明らかにしている。英エネルギー気候変動省(DECC)のA.ラッド大臣は、「エネルギー関係の両国の連携はますます堅固になりつつある」と強調。両国は研究・技術革新で世界レベルの専門的知見を共有しており、温暖化防止関係の資金調達と技術で英国が培ってきた経験は特に、確実で持続可能なエネルギー供給と温暖化防止の取組で両国がともに働く上で有利だと明言した。まもなくパリで開催される国連気候変動枠組条約・締約国会議(COP21)は重要な節目であり、地球の温度上昇を2度以下に抑えるために両国は緊密に連携していくとの抱負を述べた。
両国は今回、これらの分野で協働していくための包括的なパッケージで合意。これには、科学技術的、財政的および政策的知見の共有を目的とする32億ポンド(約6,000億円)相当の商業契約や共同研究プログラム、イニシアチブが含まれるとした。同パッケージにより、クリーン技術や再生可能エネルギー、天然ガス、原子力の研究開発や設備の設置を促進。また、DECCはグリーン投資銀行との合弁で「UK Climate Investments」を起ち上げ、インドとアフリカにおける再生可能エネルギーとエネルギー効率化に2億ポンド(約370億円)を投資することになったとしている。