中国と韓国:原子力安全分野の協力強化で覚書締結
中国国家環境保護部の国家核安全局(NNSA)と韓国原子力安全委員会(NSSC)は11月26日、北京で「原子力安全分野の協力に関する覚書」と「環境放射線モニタリングに関する特別協約」を締結した。国境を接する両国の原子力安全規制機関が安全分野における国際協力を長期的に継続し、より良いコミュニケーションを図ることにより原子力事故時の早期対応と放射線の影響予測システムを構築していくためのもの。調印はNNSAの李乾傑局長とNSSCのイ・ウンチョル委員長が行った(=写真)。覚書の目的は両国の原子力関連分野における安全レベル向上で、主な協力内容として(1)原子力安全技術の研究開発、(2)原子力発電所の安全性検査、(3)原子力事故防災関係の情報や人材の交換、共同協力研究--などを推進。特別協約は、通常運転時のみならず緊急時にも迅速に環境放射能を調査し、影響を評価するのが目的で、両国は今後3年間に環境放射線分析技術と監視データの交換、リアルタイムの環境放射線情報共有システムの構築などで協力することになる。
これらに加え、両国はNNSA傘下の原子力放射線安全センターと韓国原子力安全技術院(KINS)が原子力安全技術に関する協力の強化で覚書を締結したことを明らかにしている。