ロシア:ロストフ4号機の建設工事で原子炉容器の設置完了
ロシア国営の原子力総合企業ロスアトム社は11月30日、黒海北部のロストフ(旧ボルゴドンスク)原子力発電所で、4号機の原子炉容器(RV)設置が完了したと発表した。これにより、同炉では全体的な建設工事が終わり、主要な機器の据え付け段階に入る。年内にも4台の蒸気発生器(SG)を設置するほか、来年1月には主循環配管の敷設作業を開始。2017年の運転開始を目指すとしている。同社によると、重さ320トンのRVは今年6月、サンクトペテルブルクにあるOMZ社のイジョーラ工場からネバ川経由で建設サイトに到着していた。その後、特別仕様の路面電車に乗せて4号機の輸送出入り口まで移送。ポーラークレーンを使ってRVを起こし、建屋内の原子炉室にある支持リング上に定置したという(=写真)。
ツィムリャンスク湖岸に立地する同発電所では現在、1、2号機が稼働中のほか、3号機でも今年9月に営業運転開始許可が下りた。これら4基はすべて、100万kW級のロシア型PWR(VVER)である。