米規制委:デービスベッセ発電所の運転期間延長を承認、81基が合計60年の運転認可取得

2015年12月14日

©FENOC

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 米原子力規制委員会(NRC)は12月8日、オハイオ州のデービスベッセ原子力発電所(PWR、95.6万kW)(=写真)に対して、2037年4月まで20年間の運転期間延長を許可した。これにより、米国内の商業炉約100基のうち、運転開始当初の40年と合計して60年間の継続運転を許された原子炉は81基(このうち2基は早期閉鎖済み)となった。NRCでは現在さらに、13基の運転期間延長申請を審査中だとしている。

 デービスベッセ発電所における運転開始当初の認可は2017年4月までとなっていたため、事業者であるファーストエナジー・ニュークリア・オペレーティング社(FENOC)は2010年8月に運転期間の延長申請をNRCに提出。NRCスタッフは同申請について、発電所の安全性と周辺環境への影響という2つの側面で審査を実施したほか、公聴会を開催して一般の意見も聴取した。FENOC側も、2011年に原子炉容器上蓋、2013年に蒸気発生器(SG)を2台取り替えるなど、同発電所の長期的な運転における安全性と信頼性を保証するために約10億ドルを投資したと指摘。2003年以降は、出力も2.5万kW増強した点を強調している。