仏規制当局:建設中のフラマンビル3で原子炉容器の新たな試験プログラムの実施を承認
フランス原子力安全規制当局(ASN)は12月17日、建設中のフラマンビル原子力発電所3号機(FL3)で、原子炉容器の上蓋と下鏡の健全性を実証する新たな試験プログラムの実施を12日付けで承認したと発表した。この試験プログラムは、採用設計である欧州加圧水型炉(EPR)を開発したアレバ社が提出していたもの。ASNは同社が提案した機械特性の試験アプローチは原則的に容認できるとし、ASNによる監視と補足的な要求を受け入れるのであれば同プログラムの開始に異存はないとの見解を表明している。同プログラムを完了するには数か月を要する見通しだ。
ASNは今年4月、FL3原子炉容器の上蓋と下鏡の鋼材組成に異常があるとする情報通達を公表。この異常が機械的強度を弱める可能性のある高炭素濃度箇所の存在と結びつくことから、アレバ社は原子炉容器の材料物質が十分な強度を有することを実証するため、化学試験と物質試験による新たな試験プログラムの手順案を提出した。ASNは技術的な支援組織である放射線防護安全研究所(IRSN)と共同で同案を審査した後、9月末にASNの諮問組織である原子力耐圧機器常設専門家委員会(GP・ESPN)を開催。ここで得られた意見と勧告に基づき、今回の裁定を下したと説明している。