ウズベキスタン、原子力導入計画でロシア企業と工事測量契約

2019年5月21日

©ウザトム

 ウズベキスタン内閣直属の原子力開発利用機関として昨年夏に創設されたウザトムは5月17日、同国初の原子力発電所建設計画を請け負ったロシア国営の原子力総合企業ロスアトム社と、建設サイトにおける工事測量の実施契約を締結したと発表した。

 ウズベキスタンは昨年9月、ロシア型PWR(VVER)の導入に関する2国間協定をロシアと締結しており、120万kWのVVERを2基、国内に建設する方針。世界で最も安全かつ近代的な初号機を2028年までに起動させるため、ロシア企業がすでに昨年10月、ウズベキスタン南西部のナボイ州で建設サイトを特定するための地質調査を開始した。サイト許可の取得は2020年9月を目指している。
 総工費は約110億ドルと伝えられており、その大半はロシアが提供する貸付条件の緩やかなローンで賄われる模様。

 工事測量契約への調印は、ウズベキスタンにおける電力や発電機器等に関する国際会議・展示会の開催に合わせて、同国の首都タシケントで行われた。調印者は、ウザトムで原子力発電所の建設を担当するO.アマノフ理事と、ロスアトム社のエンジニアリング部門アトムストロイエクスポルト(ASE)社で大型プロジェクトを担当するD.アシャニン副理事(=写真)。
 今回の契約は建設プロジェクトの枠組となる主要文書の1つであり、建設する原子炉設計の詳細を詰めるとともに、サイト決定後には測量等の調査作業が可能になるとしている。

 (参照資料:ウザトム(ロシア語)ロスアトム社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの5月17日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)