韓国で2基目のAPR1400、新古里4号機が営業運転開始

2019年9月10日

 韓国の新古里原子力発電所で試運転中だった4号機(PWR、140万kW)が8月29日付けで同国25基目の商業炉として営業運転を開始したことから、事業者の韓国水力・原子力会社(KHNP)は9月2日に同炉の主制御室で記念式典を開催したと発表した。

 KHNP社によると、同炉に採用された「APR1400」設計は、100万kW級の在来炉と比較して発電設備容量が40%拡大したほか、耐用年数は50%改善されて60年になった。また同炉1基で、釜山・蔚山・慶南地域における昨年1年間の電力販売量の11.5%に相当する年間104億kWhの発電が可能である。
 同設計は今年8月、米原子力規制委員会(NRC)から設計認証(DC)を取得。米国の安全・規制要件をすべて満たした標準設計の1つとして、同国内で15年間にわたって建設することが可能になった。韓国国内では、新古里3号機が「APR1400」の初号機として、2016年12月に営業運転を開始。同型の原子炉が4基、アラブ首長国連邦(UAE)に輸出され、現在建設中となっている。

 (参照資料:KHNP社(韓国語)の発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの9月2日付「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)