IAEA総会:日本ブース展示でオープニングセレモニー、竹本科学技術担当大臣が出席

2019年9月17日

 原産協会は、オーストリア・ウィーンのウィーン国際センター(VIC)で現在開催中の第63回IAEA通常総会(2019年9月16日~20日)において、政府および民間関係機関と連携協力のもと日本ブースを出展し、わが国の原子力平和利用と福島の復興についてアピールを行っている。

 総会初日、日本ブースではオープニングセレモニーが行われ、日本政府代表の竹本直一科学技術政策担当大臣(=左写真)が来賓としてスピーチを行った。竹本大臣は発電に留まらず、食糧生産、医療、環境保全など、原子力技術が人々の暮らしを豊かにしている現状を強調したうえで、今回の日本ブースでは、医学利用分野での重粒子線照射の治療装置や、2011年の福島事故以降8年半が経過した中で福島第一原子力発電所の廃炉状況や福島の復興状況について映像を交えて紹介されていることについて触れながら、今年7月に逝去したIAEA天野事務局長の功績を称え、今後我が国が世界各国に対して先進事例を示していく必要があると述べた。
 続いて、高橋明男原産協会理事長(=右写真)が挨拶に立ち展示会の成功を祈念して乾杯。来訪者に福島県浜通り産の日本酒が振る舞われた。セレモニーには約100名が参加、初日の日本ブース全体では約280名の来訪があった。

 ブース展示には、内閣府、外務省、文部科学省、経済産業省、日本原子力研究開発機構、量子科学技術研究開発機構、国際廃炉研究開発機構、東京電力ホールディングス、日立GEニュークリア・エナジー、三菱重工業、東芝、原産協会が参加。「Life, Safety and Prosperity」をメインテーマとし、原子力イノベーションを促進する政策的取り組みの「NEXIPプロジェクト」のパネル展示や、福島の廃炉状況・復興状況の映像放映、高温ガス炉燃料体や量子メスなどの模型展示を行っている。

【日本ブース展示内容】
 ・パネル展示

 「日本のエネルギー政策、原子力イノベーション推進事業の紹介」(経済産業省、文部科学省)
 ・映像放映
 「福島第一廃炉関連映像」(経済産業省、東芝、三菱重工業、東京電力ホールディングス、日本原子力研究開発機構)
 「各参加機関からの原子力関連映像」(外務省、文部科学省、日本原子力研究開発機構、量子科学技術研究開発機構、国際廃炉研究開発機構、三菱重工業/ATMEA)
 ・模型展示物
 「高温ガス炉燃料体模型」(日本原子力研究開発機構)
 「量子メス、PET」(量子科学技術研究開発機構)

 開催期間中、わが国の原子力政策や原子力研究開発利用の現状、福島第一廃炉の進捗状況などのパネルや映像等を用い、世界各国から集まった政府関係者や原子力分野の専門家、IAEA関係者らに日本の原子力をめぐる最新状況を積極的にアピールする。

〇各出展機関の配布物・展示動画は、こちら をぜひご覧ください。