3か国の原子力規制当局が共同声明 EPR制御系に問題提起

2009年11月17日

 英仏およびフィンランド3か国の原子力規制当局は2日、仏アレバ社製欧州加圧水型炉(EPR)の安全性について、設計上の問題を提起する共同声明を発表した。
 3機関によると、最も問題なのは異常時に原子炉を制御する安全系と、通常運転時用・制御系の機能的および物理的な独立性。制御系に不具合が生じた際、機能の独立した安全系がカバーすれば、双方が共に機能しなくなるということはないが、初期設計では、両系統はかなりの度合いで複雑に相互接続している。
 英国では現在、保健安全執行部(HSE)が新規原子炉建設計画における設計認可プロセスとして包括的設計評価を実施中。EPRはAP1000とともに審査対象になっている。また、仏国ではフラマンビル発電所、フィンランドではオルキルオト発電所(OL3)で1基ずつ、EPRの建設が進められている。