米規制委 がんリスク調査報告を改訂へ

2010年5月20日

米原子力規制委員会(NRC)は今夏から、同国の科学アカデミー(NAS)に委託して原子力発電所の周辺地域住民のがんリスクに関する最先端の研究調査を実施する。


主な目的は1990年に国立衛生研究所と国立がん研究所(NCI)がとりまとめた「原子力施設近隣住民におけるがん」報告書のアップデート。NRCは原子力発電所の立地郡あるいは隣接郡でのがん死亡リスクについて一般市民と意見交換する際、NCI報告を一次資料として使用している。このため、科学技術や医薬品など幅広い分野の研究者を擁するNASの専門技術により、がん診断率の評価や、調査エリアを地理的に郡より小さく分割する方法の研究が進むことを期待している。