南ア PBMR開発計画は中止 財政問題クリアできず

2010年10月14日

なお、南ア政府は先月、ペブルベッド・モジュール型高温ガス炉(黒鉛球状燃料、ヘリウム冷却)(PBMR)開発プロジェクトへの今後の投資は打ち切るとの判断を下している。同炉の潜在的な顧客や投資パートナーの確保などで行き詰まった模様で、新型炉開発で現実的な問題をクリアする難しさが露呈される結果となった。


PBMRは国営電力のESKOM社が2014年の導入を計画していた電気出力16.5万kW(熱出力40万kW)の小型ガス炉で、750℃の水蒸気を供給する蒸気発生器とで構成される。炉心溶融の心配がなく安全性が高いのが特徴。初期投資が少なくて済み、送電線が本格的に整備されていない地域にも適したプラントとして位置付けられていた。