米エクセロン社、冷却塔設置問題で オイスタークリーク 炉を前倒し閉鎖へ

2010年12月16日

米国最大の原子力発電事業者であるエクセロン社は8日、ニュージャージー(NJ)州のオイスタークリーク原子力発電所(=写真)は2019年で操業を停止するとの方針を明らかにした。現行の運転認可は2029年まで有効だが、地元NJ州の環境保護局(DEP)は冷却水の取放水に関する認可の更新条件として冷却塔の設置を義務付ける方針であるため、その建設費など7億〜8億ドルという経済的な影響を勘案すると10年前倒しで閉鎖するのが最も得策と判断したもの。米国ではその他の州でも、取放水による環境への悪影響軽減という観点から、その規制が強化される方向に動いており、冷却塔使用などの閉鎖循環方式でなければ操業継続が難しくなる原子力発電所が増えるのではとの懸念が広がっている。

米エクセロン社、冷却塔設置問題で オイスタークリーク 炉を前倒し閉鎖へ