露 メドベージェフ大統領 安全性向上で各国に提案
ロシアのD.メドベージェフ大統領は26日、チェルノブイリ事故後25周年の犠牲者追悼式典で、世界の原子力発電所における安全性強化で国際的な法制システムを創設するなどの提案を明らかにした。
これは福島原発事故の分析結果を、世界で急速に拡大している民生用原子力施設への対応としてまとめたもので、すでに国際原子力機関(IAEA)や主要8か国(G8)、新興5か国(BRICS)および独立国家共同体(CIS)の各国首脳に送信。G8などの場で協議を検討中だという。ロシアが原子力で賄う電力は国内需要の17%程度だが、CIS諸国やインド、新規導入国への原子炉輸出を推進していることから、万全な安全確保体制の確立により世界的に高まりつつある原子力への懸念払拭を図るのが目的と見られている。
犠牲者の追悼式典でメドベージェフ大統領(=左)は、当時のソ連政府が事故の発生を隠そうとした事実を批判した