イタリア最高裁、原子力の是非で 国民投票実施を裁定

2011年6月10日

イタリアの最高裁判所は1日、同国における原子力発電復活の是非を問う国民投票を今月12日と13日に実施するとの裁定を下した。


イタリアではベルルスコーニ政権が原子力発電を復活させるためのサイト選定など建設に関する手続きや規定を定めた復活法を2009年に制定。野党がこれを国民投票にかけるべく署名集め等の手続きを展開し、4月から6月までの間に実施することが今年1月に決定していた。


しかし、3月の福島事故により国内の反原子力運動が高まったことから、同政権は原子炉建設に必要な条項を無効とする一括法案を4月に議会に提出。原子力反対派からは「敗北する公算の高い国民投票の実施を避けるための企みだ」との批判を受けていた。