イタリアの原子力国民投票 9割が脱原子力を支持
12日と13日の両日、イタリア全土で行われた原子力発電の復活に関する国民投票で、投票に参加した国民54.79%のうち94.05%が原子力発電所の建設に関する規則の取り消しに賛成した。「任期中に原子力の復活に道筋を付ける」ことを公約に掲げて選出された現政権だったが、ベルルスコーニ首相(=写真)は「多くの国民が参加し意思表明した結果であり、政府と議会には真摯に受け止める義務がある」として、原子力復活の断念を表明、同国における脱原子力が確定した。過去に大規模な停電を経験した上で同国民が選んだ道とはいえ、火力80%の電力供給や欧州諸国中最も高い電力料金から逃れる方策は、依然として不透明なままだ。