英国のエネルギー相 原子力の新設推進を明言 「1基でなく複数の原発が必要」
「原子力は今や、我々のエネルギー供給保証に不可欠であり、2050年までに地球温暖化防止目標を満たし供給保証の一助とするためには、ただ1基でなく複数の原子力発電所が必要だ」これは6日に、英国エネルギー・気候変動省のC.ヘンドリー閣外相(=写真)が述べた演説の一部で、英国原子力産業協会(NIA)など同国の原子力関連団体がロンドンで開催した「原子力の新規建設2011」と題する会議で公表されたもの。
福島事故後、脱原子力への道を選んだドイツやイタリア、スイスについて同相は、「彼らは原子力技術を放棄し、実用主義よりも政党政治を選んだ」と断言。英国で同様の政策を取れば、2050年までに新たに650億ポンドのコストがかかるとして、その危うさを指摘する一方、英国は確固たる政策の下、原子力なしでは達成が覚束ない明るく豊かな国家に向け、低炭素電源の一部として原子力の新設計画を推進する決意を示している。