ウラン生産量が過去最高レベル 加・U1社
カナダの大手ウラン生産業者であるウラニウム・ワン(U1)社は16日、2011年実績でU3O8の生産量が過去最高レベルの1066万ポンドに増加したと発表した。民生用原子炉での需要を見込み、今後も生産地の多様化を図りつつ複数年契約で生産量の増強戦略を推し進めていく考えだ。
U1社はかつて、日本の東芝および東京電力がウラン精鉱の安定調達と経済性向上の観点から資本関係を結んでいた企業。2010年にロシアの国営アトムレドメゾロト(ARMZ)社がU1株の過半数を取得したのを契機に、日本企業は精鉱の長期的な引取権を確保した上で資本関係を解消した。その年の実績でU1社は世界全体のウラン精鉱生産量の13.2%を生産。カナダのカメコ社、仏アレバ社、カザフスタンの国営企業に次いで世界第4位に付けている。
ウラン市場の調査会社であるUxC社によるU3O8価格の推移( © UxC)