州政府、水使用権承認 米ユタ州での原子炉新設計画

2012年2月2日

米国中西部・ユタ州でブルーキャッスル原子力発電所の建設を検討しているブルー・キャッスル・ホールディング(BCH)社は1月20日、サイト候補地近隣を流れるグリーン川からの取水許可が州政府から得られたと発表した。


同プロジェクトは現在、事前サイト認可(ESP)申請のための準備が進められている最中だが、水資源の貴重なユタ州で年間5万3600エーカー・フィート(約6600万立方メートル)の水使用権が認められたことにより、2基合計で220万〜300万kWの原子炉を60年間操業するというBCH社の計画は実現に向けてまた一歩、前進したことになる。


ユタ州・天然資源省によると、今回の判断を下すまでに同州では原子力発電所の安全性や地元住民の水利用に及ぼす影響、地元の野生生物に対する懸念、プロジェクト全体の経済性、BCH社自身の財力などを2年以上かけて調査。水源からの利用可能性のほかに既存の水使用権を侵害しないことや、プロジェクトの経済的、物理的な実行可能性などが承認基準となった。