1月 国民投票を実施 ブルガリア 原子炉新設の是非で

2012年11月8日

10月31日付けのブルガリア国営通信(BTA)によると、同国のR.プレブネリエフ大統領は「新しい原子力発電所の建設を通じて我が国で原子力発電を開発すべきか?」という設問について来年1月27日に国民投票を実施すると明言した。

10月24日に議会で行われた票決の結果を受けたものだが、この国民投票は元々、今年3月に現政権が打ち切ったベレネ原子力発電所建設計画の復活を求めて、野党らが実施に向けた署名を収集。同国ではその後、北部のベレネに100万kW級ロシア型PWRを2基建設する代替案として、既存のコズロドイ原子力発電所に1基原子炉を増設する案も浮上していた。

しかし、当初考えられていた設問の文案から「ベレネでの原子炉建設」という文言が抜けたことにより、ベレネ計画のみならず、コズロドイ増設分に関する資金調達問題を含めたすべてが影響を受ける可能性があるとし、産業界からは懸念の声もあがっている。また、国民投票が成立するには、投票率が60%を上回る必要があり、成立は難しいとの見方もある。

<後略>